マージンコールとロスカットルールを知ろう

マージンコールとは、担保として預けている証拠金のは担保能力に対し、FX会社によって定めたルールで顧客へ追証の必要性を連絡すること。強制ロスカット前の警告(ロスカットアラート)のようなものです。マージンコールがメールなどで通知された時、保有ポジションを維持したければ口座へ追加入金(追証)を行い有効証拠金を増やすことで担保能力を高めて強制ロスカットを回避します。

追加入金以外にも含み益の出てるポジションがあるなら、それを決済すればそのポジションの必要証拠金や含み益分が有効証拠金に反映され担保能力高めることになります。

またFX会社によっては指値注文や逆指値注文など、まだ約定されていない注文の必要証拠金も発注時に拘束してしまうところもあるので、そのような場合はその注文をキャンセルすることで有効証拠金のボリュームを上げることも出来ます。

マージンコール制度(ロスカットアラートメールなど)は全てのFX会社で行われているわけではありません。マージンコール無しにロスカットを執行されてしまうFX会社もあります。


ロスカットルール

マージンコールの後、何の対処もせず相場も反転しなければ強制ロスカットが執行されます。

このロスカットルールはFX会社により大きく異なってるようです。


ロスカット執行の基準

ロスカット執行の基準は、証拠金維持率を基にルールを設定しているFX業者がほとんどです。

証拠金維持率とは、有効保証金における必要証拠金の割合で、この有効保証金とは取引口座での新規発注などに対しての余力分で、ここに評価益をどの範囲まで含むかはFX会社で異なるようです。

証拠金維持率が100%の状態が取引口座の中に保有中ポジションの必要証拠金分しか残ってない状態で、含み損が必要証拠金へ割り込めば100%を切ることになり、この100%を基準にロスカットルールを定めているようです。

例として100%を切ったらロスカット執行のFX業者から20%を切ったらロスカット執行までの間、80%のところもあれば50%のところも様々です。ポジションごとにロスカット執行の証拠金維持率を設定できるところもあるようです。

また途中を段階的に切り分けて…

新規注文が出来なくなる
     ↓
予約注文があればキャンセルされる
(予約注文分の証拠金が拘束されているFX会社なら、
その分が有効証拠金に回り証拠金維持率が上がる)
     ↓
ロスカットの執行

またロスカットの執行に関しても

  1. 全てのポジションを強制決済する
  2. 含み損の多いポジションから順番に強制決済する
  3. ロスカット対象ポジションのみ強制決済する

1番の【全てのポジションを強制決済する】ようなFX会社なら、ロスカット位置の手前でストップロスを置いてロスカットを防いだ方がいいでしょう。複数ポジションを持っていると中にはロスカットされると困るポジションも存在するでしょう。全てということは含み益が出てるポジションも含まれるわけですから、それは避けたいものです。


余裕のある注文を

このような強制ロスカットを余儀なくされる状態にならないように事前にポジションを調整したり、エントリー時に損失側に対して余裕のある資金割合で注文を建てるようにしましょう。

また投資用の資産を全額口座に入れるではなく、分割して入金しておくことでレバレッジも調整できるし、マージンコールがなされても追加入金分を持っているのなら冷静な判断での2者択一(ポジションを切るか追加入金で維持するか)もできるでしょう。