スリッページとは?

FX(外国為替)取引、自宅のパソコンからいつでも注文可能な便利なシステムで皆さん取引を行っていますが、そこにはどうしてもタイムラグが発生します。

パソコンのディスプレイに示される買値(ビッドレート:Bid Rate)と売値(アスクレート:Ask Rate)…

しかしこの値、為替相場と連動して動くもので相場は刻々と動いています。相場が動けばもちろん提示される値も異なってきます。


スリッページはなぜ起きる?

スリッページ

仮にパソコンに表示されるドル/円のアスクレートが95.30円だった時、あなたが買い注文を出してもFX会社に通信された時点でも95.30円を提示できる相場とは限らないわけです。FX(外国為替)取引が顧客と1対1の相対取引といってもインターバンク市場の相場と連動して建値を行っているわけですから、インターバンク市場の相場が動けば商品の値段(相場)も異なります

だからといって再度顧客に注文を要求してたらキリがない。インターバンク・レートが動かないタイミングで注文を出さないと、何時までたっても顧客とFX会社との値段が合わないわけです。もちろん常に相場は動いてるといっても常にコンマ数秒刻みで動いてるわけではないので、商いの薄い時間帯なら10秒程度止まっている通貨ペアも存在します。

このように値段がズレることをスリッページと呼びます。

このスリッページの幅をある程度認めないとスムーズな取引が行われない。かといって顧客にしてみたら不利な方向に大きくズレると堪ったものではないです。そのために「どれくらいならズレてもいい」かを設定することをスリッページ設定といい、顧客の意思で調整できるようになっています。

このスリッページは成行注文以外でも逆指値注文(予約注文)の時も発生します。指値注文の場合も相場のズレは生じますが、この場合のズレは顧客には影響しないわけです。大きくズレていたとしても指定レートで約定してくれます。

スリッページ

このスリッページ幅はFX会社のシステムによって異なり、FX(外国為替)取引を始めた最初のころは悩みの種になるでしょう。最初の頃は「ハラハラ!ドキドキ!!」と取引をしてる頃なのに、数ピップスのズレがマイナス金額として表示されると「そんな金額で注文してないやん!」って独り言も出てきます。

出来ればスリッページの少ないFX会社を選択したいものです。

しかしその反面、スリッページ現象が少なかったりスリッページ幅が少なかったりするFX会社の場合、スプレッド幅が基本的に広かったりもします。


スリッページの無いタイムクオート機能

FX(外国為替)取引をしてる人全般にいえる悩みの種のスリッページ

スリッページの起こりにくい安定したシステムを使いたいなら、その分スプレッドを払ってね!
スプレッド幅を抑えて取引したいならスリッページは我慢してね!

どうもこんな感じに思えていたFX取引に【タイムクオート機能】という言葉が出てきました。

この【タイムクオート機能】とは、何秒間か為替レートを固定してくれて、その間なら実際の為替レートが動いていても約定してくれるという、顧客にとってはすごくありがたい機能です。もちろんそのズレは損失として存在するのですが、それを顧客に被せるのではなくFX会社の方で持ってくれるわけです。

その分、手数料やスプレッド幅で取られてるんじゃないの?」と疑いたくもなるのですが、手数料はもちろん無料でスプレッド幅も他社と特に変わらずに、この【タイムクオート機能】を実施してるようです。