済成長率 - GDPと為替の関係
経済成長率とは、その国の経済規模が1年間でどれだけ成長したかを数値化したもので、国内総生産(GDP)の伸び率として発表されます。
このGDP伸び率は、上半期・下半期や四半期ごとに発表されるものや年間での伸び率もあります。GDPの伸び率には、名目成長率と物価変動を調整した実質成長率がありますが、外国為替市場では実質成長率のほうが注目される傾向にあります。
GDP伸び率が高ければその国の経済は成長してると捉えられて通貨が買われる傾向にあり、その反対に伸び率がプラスでも前年比で下がったりマイナス成長が発表されると、投資収益に期待が無くなり他の成長率の高い国へと投資先がシフトされていきます。
その国に投資するにはその国の通貨を求めて外国為替市場で買い注文が殺到しますし、逆に一度投資している資本を引き上げる時には、その国の通貨を外国為替市場で売って自国通貨に替えるか新たな投資先の通貨に替える傾向動きが出てくるのが一般的です。
しかし、時には反対に動くこともあります。
その国のGDPが前年比に比べても成長したにも関わらず外国為替市場で通貨が売られることです。
アメリカのGDP伸び率の発表結果が高い数値を示すと、アメリカ経済が好調と判断されドル買いが進んでドルの価格が上昇するのが普通の考えですが、経済が好調になることで輸入が増加し貿易収支の赤字がさらに進むと考えられてドル安になるとの見方も出てきます。
外国為替市場に参加してる人間がそう判断したならドル売りへと相場が動き、その結果ドル安になることもあります。
他にも経済成長率が良くなったことで一度引き上げてた海外投資資金が再度海外へ流れ出ることもあり、その場合も自国通貨売り対外通貨買いとなっていくことも十分に考えられることです。
経済状況を示す指数も発表時の前の状況がどうだったのか?
その国の特徴はどうなのか?
過去にどういった動きをしめしたのか?
それらを踏まえて予測をたてなければいけないでしょう。
GDP伸び率発表時も要注意指数です。